2020年10月4日 スプリンターズステークス(G1)
■対象レース
2020年10月4日(日曜) 中山競馬場 芝1200m
スプリンターズステークス(G1)
■出走馬表
1.ダイメイプリンセス 秋山 真一郎
2.モズスーパーフレア 松若 風馬
3.ダノンスマッシュ 川田 将雅
4.キングハート 北村 宏司
5.メイショウグロッケ 浜中 俊
6.ライトオンキュー 古川 吉洋
7.ミスターメロディ 福永 祐一
8.ダイメイフジ 菱田 裕二
9.ダイアトニック 横山 典弘
10.グランアレグリア C.ルメール
11.ラブカンプー 斎藤 新
12.ビアンフェ 藤岡 佑介
13.レッドアンシェル M.デムーロ
14.エイティーンガール 池添 謙一
15.クリノガウディー 三浦 皇成
16.アウィルアウェイ 松山 弘平
■レース内容
スタートしました。
11番のラブカンプー好ダッシュ、しかし一団で、内から2番のモズスーパーフレア、前2頭が飛ばしていきます。
あとは12番のビアンフェ、前3頭が横一線。
4番手は6番のライトオンキュー、内から3番のダノンスマッシュ、さらには5番のメイショウグロッケです。
1馬身後方、外からは9番のダイアトニック、内は7番のミスターメロディが追走。中段です。
あとは内1番のダイメイプリンセスが行って、3.4コーナー中間に向かっていきます。あとは4番のキングハート。2馬身遅れて内が8番のダイメイフジが行っています。
3.4コーナー中間から4コーナーをカーブ。その外に接近するのは14番のエイティーンガールです。
あとは15番のクリノガウディーが行って、その外13番のレッドアンシェルが行って、14番のエイティーンガール。
あとは10番のグランアレグリアが後方を進んで、最後方は3馬身差、アウィルアウェイです。
4コーナーをカーブ、直線に向いています。
前は2番のモズスーパーフレア、3馬身のリード。
2番手争いは7番のミスターメロディ追っている。
あとは3番のダノンスマッシュ、3番手。
その後方から6番のライトオンキュー。
大外から接近する10番のグランアレグリア追い込んでくるが!
前は7番のミスターメロディ、そしてダノンスマッシュ!
大外から一気にグランアレグリアだ!!
脚が違う!次元が違った!!
グランアレグリア圧勝でゴールイン!!
2着は3番のダノンスマッシュ。
3着は外から16番のアウィルアウェイが上がったか!?
内は7番のミスターメロディ。
1着 グランアレグリア(10番)
2着 ダノンスマッシュ(3番)
3着 アウィルアウェイ(16番)
■レース結果と的中馬券配当
着順 馬番 馬名
1着 10番 グランアレグリア
2着 3番 ダノンスマッシュ
3着 16番 アウィルアウェイ
単勝
10 220円 1番人気
複勝
10 140円 1番人気
3 180円 3番人気
16 680円 9番人気
枠連
2-5 570円 2番人気
馬連
3-10 530円 1番人気
馬単 10-3 790円 1番人気
ワイド
3-10 310円 2番人気
10-16 2,120円 21番人気
3-16 3,150円 31番人気
3連複
3-10-16 10,430円 32番人気
3連単
10-3-16 22,540円 63番人気
■見解とポイント
今年のスプリンターズステークスで逃げたのは内枠を引いたモズスーパーフレアです。
昨年もモズスーパーフレアが逃げたので、今年で去年のスプリンターズステークスの通過タイムを見てみましょう。
2019年 11.9-10.1-10.8-11.3-11.2-11.8
2020年 11.9-10.1-10.8-11.5-11.9-12.1
実は、テン3Fのラップ推移は、昨年と全く変わりません。
ところが、馬場、展開は昨年とは全く違ったものでした。
今回の中山は開幕週から時計がかかる馬場でした。その傾向は終始変わらず、中山最終週開催であるスプリンターズステークスも良馬場らしからぬ、時計のかかる馬場でした。
それにくわえて、最終週開催ということで、内が荒れて、内不利・外有利の傾向が強くなりました。
もうひとつ、昨年は一人旅で、自分の競馬に徹することができましたが、今回はスタートと同時に、事前に逃げ宣言をしていた3歳のビアンフェが、モズスーパーフレアと併せるように競馬をしました。
両馬とも、ハナ狙いのために、自然とハイペースなってしまいます。
ただでさえ内がが荒れているで、結果的にモズスーパーフレアは後半の3F、苦しくなりました。
そして、外の理を活かして好走したのが、グランアレグリアとアウィルアウェイ、5着に入選したクリノガウディーです。
そのため、今年のスプリンターズステークスは、ハイペース傾向で後方待機組が有利な展開になったこと、内ラチを踏まざるを得なかった逃げ・先行馬が非常に苦しくなったのです。
1着に入選したのはグランアレグリアでした。
ゲートはまずまずでしたが、ルメール騎手は後方からの競馬を選択します。
直線に入った時点では、1200m戦としては、あまりにも先頭との距離がありましたが、残り200m標識手前で、ムチひとつで瞬時にブーストし、先頭に躍り出たダノンスマッシュをあっさり交わして2馬身差の圧勝で勝ち切りました。
強すぎる。
その一言に尽きるでしょう。
元々高松宮記念でも、後方不利な展開で一頭だけ末脚を爆発的に伸ばして2着に入選したり、安田記念でも現役最強馬のアーモンドアイをねじ伏せたりと、ポテンシャルの高さは現役トップクラス。
今回は馬体重プラス12キロで、パドックを見ても太く感じ、レース前日に異例の調教を行っていることから、調教ミスを感じさせるコメントもありましたが、フタを開けてみれば、パワーが備わって馬体がしっかりし、太く見えただけでした。
今回、掲示板に入選した馬を見てみると、8枠の2頭(クリノガウディー・アウィルアウェイ)が後方からの競馬で入選していることから、後方競馬の外有利の傾向が強く、グランアレグリアもその理を大いに活かしきれたのは間違いないでしょう。
また、暮れの阪神カップで異次元の脚を使ったように、グランアレグリアはタフな舞台が得意な馬で、今回のような時計のかかる舞台は歓迎材料でした。
グランアレグリアに騎乗のルメール騎手の手綱さばきもさすがです。
後方競馬を選択し、先頭からはるかに距離があった位置にいたにも関わらず、冷静に、仕掛けどころまで我慢させた騎乗。
舞台慣れしていないと、焦ってしまい、仕掛けどころを間違えることもありますが、ここ一番のタイミングで合図を送り、地力であっさりとごぼう抜きを成し遂げたのは、ルメール騎手の手腕が完璧だったからです。
もちろん、グランアレグリア自身も大きく成長しており、あれほど後方からの競馬をしたにも関わらず、最終的にはダノンスマッシュに2馬身差という、着差以上の強い競馬を魅せられました。
次走はおそらくは京都で開催されるマイルチャンピオンシップだと思いますが、開催後期に開催されるマイルチャンピオンシップも、時計がかかりがちなので、グランアレグリアの末脚と合いそうですね。
2着はダノンスマッシュです。
先行勢で唯一馬券に絡んだ馬です。
併せるように先手を主張するモズスーパーフレアとビアンフェの番手で、自分の競馬に徹し、直線でも芝の良いところを踏んで、一瞬、先頭に立ちますが、外から異次元の末脚を披露したグランアレグリアにかわされました。
3着以下こそ抑えましたが、陣営にとっては非常に悔しい2着で、またもG1タイトルはお預けとなりました。
正直、相手が悪すぎて…気の毒に感じるほどでした。
スタートは出遅れこそありましたが、そこからのリカバーし、直線に入ってからの位置取りも完璧です。
しかし、グランアレグリアが強かった…。
昨年に引退したレッツゴードンキのように、どんなに能力を発揮し、完璧に立ち回っても、相手に恵まれず、ビッグタイトルを逃してしまう馬はいつの時代でも必ず存在するものですが、このダノンスマッシュもまさにそうです。
特に、前走のセントウルステークスで余力を以て勝利していることから、今回はメイチであったのは間違いありませんが、如何せん、相手が悪すぎました。
正直、グランアレグリアにあのような競馬をされてしまったら、例えゲートをうまく出たとしても勝つことは適わなかったでしょう。
ただただ、相手が悪かったです。
3着はアウィルアウェイです。
今回の馬場を見ると、大外からの発走はかえってプラスに転がったでしょう。
グランアレグリアよりもさらに後ろ、最後方からの競馬を選択し、直線ではグランアレグリアよりも外から強襲。
内不利外有利の傾向も相まって、先団を次々にごぼう抜きしますが、先に抜け出したグランアレグリアには届かず、ダノンスマッシュにも粘られての3着入選でした。
少しデータの話をすると、スプリンターズステークスは毎年、不人気の牝馬が馬券に転がる傾向があります。
ワンスインナムーン然り、ソルヴェイグ然り、ウキヨノカゼ然り...。
今回の不人気牝馬枠はこのアウィルアウェイでした。
話を戻すと、ポテンシャルではグランアレグリアやダノンスマッシュに劣る、アウィルアウェイやクリノガウディーが外から伸びていることで、内不利外有利の傾向がより顕著に見えてきますね。
そして、アウィルアウェイは追い込み馬であるうえ、大外16番からのスタートとなったので、必然的に後方待機を余儀なくされました。
しかしながら、1番人気に支持されたグランアレグリアも後方を選択したことで、アウィルアウェイ騎乗の松山騎手からしたらしめしめと思ったことでしょう。
それにしても、グランアレグリアに能力で劣るアウィルアウェイが、直線であれほど簡単にごぼう抜きできたのは、アウィルアウェイが伸びたというよりも、内がいかに不利であったかが分かります。
馬場の傾向が昨年のようなものであれば、結果はがらりと変わっていたのは間違いなありません。
馬場・展開・枠。
その全てがアウィルアウェイに味方して、3着入選に繋がったといえる一戦でした。
実際のレースは熱いレースでしたが、振り返っても面白いです。
また振り返ると、競馬で勝つことが逆算してわかったりします。
競馬は実践あるのみです。
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